時間当たりの生産性の向上要請は、印刷部門に限らず営業や工務等をも含め全社的に取組む必要があり、総務経理もその例に漏れません。服部プロセスグループでは、昨今注目を浴びているキーワード「情報共有」「見える化」「履歴のナレッジ化」などを、従来のMIS(経営管理情報システム)に取り込む形で、社内システムを構築しています。
しかし、システムの運用面において必ずしも効率的に行われていない部分や、使い勝手の悪さなどユーザーサイドの不満がありました。
以下に、これらの問題を解消する為に行ったツール開発の取組みと実例をご紹介いたします。
社内システムを活かす
ツール群
先に述べた、システム運用における効率化とのギャップを埋める為に取組んだのが、社内システムの運用を、より円滑にサポートするツールの開発です。社内システムの運用場面に応じて、入力の煩雑さや重複処理を軽減するツールを開発し、システムとの連携をサポートすることで総務経理での事務処理を効率化することに成功しています。
システムは
外注か内製か?
理想をいえば、社内事情に精通した人間が内製するべきですが、技術力や工数の問題があります。また、内製した場合、のちに開発者がいなくなり、システムがブラックボックス化してしまうリスクがあります。
そこで服部プロセスグループでは、長年勤務し社内の業務知識が豊富で信頼の置ける社員から人的リソースを確保し社内システムの開発を行っています。さらに、必要な技術力を持たないケースや工数上の採算が合わない場合では、メインとなるシステムを外注し、既存システムへの落とし込みや社内業務との照合を行う為のツールのみを開発し、ハイブリッドに運用することでカバーしています。
ポイントは
「経営者的視点の導入」
社内システム運用をサポートするツール開発で大切なことは「経営者的視点の導入」です。服部プロセスグループの社内システムは、MIS(経営管理情報システム)を基幹としているので、現場の業務フロー視点だけでなく、経営的データであるという視点も重要です。このシステム運用をサポートするツール開発においてもこの視点を踏襲し、業務プロセスの合理化とのバランス性を重視して開発しています。
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実例1
会計ソフトの買掛、支払い、売上データと自社経営情報システム(MIS)の買掛、支払い、売上データの照合
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実例2
精算伝票の申請→決裁→会計ソフトのWEB システム化
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実例3
勤怠データとグループウェア(サイボウズ)の申請データの照合
会計ソフトの買掛、支払い、売上データと自社経営情報
システム(MIS)の買掛、支払い、売上データの照合
請求業務などを行うMISは、独自に開発しているので、会計ソフトとの連動が図れていません。
会計ソフトは、銀行の入出金情報を自動で取り込んでいますが、MISにその機能はありません。
買掛、支払い、売上の確認は、MISの画面と会計ソフトの画面を目視で確認しています。
基本金額に間違いはないはずですが、消費税の計算の誤差や請求・支払いのミスが発生する場合があり、確認に時間がかかりすぎていました。
ファイルメーカでMIS・会計ソフト双方からデータを取り込み照合することで、確認の時間短縮になりました。
精算伝票の申請→決裁→会計ソフトの
システム処理を効率化
【今まで】
精算伝票はExcelベースの紙で申請~決裁~受領まで運用をしていますが、申請時の計算ミスや受領後に会計ソフトに入力しないといけないなど、手間と時間がかかっていました。
【現在】
申請書の作成から会計ソフト用出力までファイルメーカーでシステム化することになりました。
勤怠データとグループウェア(サイボウズ)の
申請データの照合
【今まで】
勤怠(タイムカード)システムで遅刻・早退などエラーが出た場合、申請が出ているかは、グループウェア(サイボウズ)での申請を一件ずつ確認していました。
【現在】
ファイルメーカーで、勤怠(タイムカード)システムから勤怠データとグループウェア(サイボウズ)からの申請データを照合すること確認の時間の短縮になりました。