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糸かがり綴じ [いとかがりとじ]
折り丁の背を針と糸を使って綴じていくのが糸かがり綴じです。糸で綴じた後、接着剤で下固めします。手綴じと機械綴じがあり、ほとんどの糸かがり綴じは機械綴じで行われます。
用紙の種類、連量、束厚などによって、最適な綴じ糸の太さや糸質を選択することで仕上りを丈夫にすることができるので、繰り返し使う辞書や教本など、ページ数が多いハードカバーの書籍に多く用いられます。1本の糸を2本の突き針と各1本ずつの糸針、掛け針の3種類の針を組み合わせて1ヵ所ずつ綴じていき、引っぱり強度があり、接着剤より長期間の保管に向いているため、一般的に本製本に用いられます。
本の背に当たる部分を切り離していないため紙面を広く使える、接着剤をあまり使わないため本の開きがよい、といったメリットがありますが、手間がかかる分コストが高くつき、生産に時間を要することがあります。
2020年10月30日